在宅介護との適切な距離での向き合い方

訪問リハビリ

こんにちは😁“いが”です^^

私は年間100名以上の患者様が入れ替わる総合病院の回復期病棟で4年、その後在宅のリハビリへと分野を移し社内で1番の訪問件数をこなしながら5年目を迎えています。

今回の内容は、在宅介護について実際の現場を通して私が感じている事を中心にお伝えさせて頂きたいと思います。

介護をする側も、そして介護をされる側もどちらにも相手を思いやる温かかい心があり、 時には励まし合いながら、そして時にはどちらもが苦しみながらも頑張り続けている状況も少なくありません。

また、周りの人がどのように在宅介護をしているのかという横の繋がりや情報も少ないです。その為、孤独感や自責の念にかられてしまう恐れもあると私は感じています。

少しでも、在宅介護でお悩みの方への一筋の光になれれば嬉しく思います。

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在宅介護でよくある場面

私が訪問リハビリでお伺いしているお宅には、ご家族様と協力し合いながら日々生活されているご利用者様が多いです。

適切な距離感で介護をいい具合に行えているご家庭もあれば、

中にはどうしても介護量が多い為、ご家族様の身体的・精神的負担が多いご家庭もあります。

そんな時によくみる光景として、ご家族様は「私の技術が足りない。もっと上手に介護してあげないと」とご自身を責めてしまうケース。

そして、介護を受けているご本人様も「娘や息子にこんなに負担をかけてしまって申し訳ない。私のせいで、、、」と自分を責めてしまうケースがあります。

現場で働いていて、このようにお互いがお互いを想い合い最大限努力されているにも関わらず、苦しい状況になってしまうことが、私としても非常に切ない気持ちになります。

そのような状況になる1番の要因は、実は介護をする側の「責任感の強さ」から来るように感じています。

普通はもっとこうしてる、周りの人はもっと頑張っていると言って、他のご家庭と比較してしまう方が多くいらっしゃいます。

ですが、ご本人様の方からは、「こんなにしてもらって申し訳ない。ここまでして貰わなくても十分幸せ」と言った意見も多く聞かれます。

ここの認識の溝を埋めていく事が、在宅介護をしていく上で非常に大切な事のように感じます。

1人で悩まずに利用できるサービスを最大限活用する

お互いの関係性に溝が出来始めていると感じた場合には、是非ケアマネジャーや訪問リハビリといったプロの意見を取り入れてみて欲しいです。

多くの皆様は、理想を非常に高い位置にお持ちになるので、「まだ足りない」とどんど自分自身を追い込んでしまう傾向にありますが、プロの視点からみると十分過ぎる状況という事が少なくありません。

また、世の中にはご利用頂けるサービスも充実しています。

在宅介護は続ける事に価値があります。

継続には介護をする方の身体の負担が少ない事が大切になります。また、精神的な負担も少ない事が大切です。適度に自分の時間を持ち、介護の時間から離れてリフレッシュする事も意識的に行って頂けると、無理のない在宅生活には必要と考えます。

訪問リハビリでは、体に負担のかかりにくい介助方法や、ご本人様の体力・筋力を向上させ、介護量自体の軽減にもお役立て頂けます。

また、リハビリの時間はお任せ頂き気分的なリフレッシュをしてもらう事も積極的に行なっています。

介護の為の人生にならない方法

現場にいると、本当に本当に素晴らしい志で介護をされている方が多くいらっしゃいます。ご本人様もお家にいれて穏やかに幸せそうに過ごされている場面を多く見ます。

在宅介護は普段の生活を維持する事なので、ゴールはありません。本当に根気体力のいる活動が多く、心から尊敬しています。

なので、もう十分すぎるほど頑張って下さっている介護者の方には、「介護の為の人生にならないで下さい」という事を声を大にしてお伝えしたいです✨

ご本人様が少しでも長く自宅で生活出来る為にも、介護をされるご家族様の人生の充実度が高いことは非常に大切です。

お互いに良い関係性を保つ為には、時には少しだけ離れる時間も必要と感じます。デイサービスをご利用頂いたり、ショートステイにてお泊まりして頂くなど適度に介護の役割から外れる事も大切な選択肢の1つであると考えます。
※ショートステイとは、一時的に数日間お泊りすることが出来る施設になります。

本当にご本人様もご家族様も双方に思い合っている場合が殆どです。ご家族様の少しずつ疲弊している状況も実はご本人様は分かっている場合が多いです。

私自身も、ご本人様やご家族様の疲弊感を感じた時には、積極的にお声掛けさせて頂いたり、担当のケアマネジャーの方とも相談し、新たなサービスの追加により負担が軽減できるようにアプローチします。

助けられる側・助ける側、双方の歩み寄りが大切

介護を頑張っている多くの方は、高い理想やどこかの誰かと比較をして自分はまだ足りないと、責めてしまう事が多いように感じます。

ですが、大切なのは周りがどうというよりも、ご本人様にとってどういう介護になっているか!という事が大切なことのように感じています。

実はご本人様が「恥ずかしくて家族には直接言えないけれども、本当に助かっていて感謝しているんだ」という言葉も良く聞きます。

きっと、“少しでもご本人様の希望を叶えてあげたい”という想いから、在宅介護を選ばれている場合が多いのではないでしょうか。

それが日々の忙しさによりどんどんと本質からズレてしまうのは本当に切なく感じてしまいます。

是非とも、お互いの状況や想いを出来るだけ素直に伝え合えるよう、サービスや環境も上手にご活用下さい。実は親しいほど、直接言うとこじれてしまうこともあります。

そこで、今まで皆様が背負ってきた責任を、プロである私達にも少し分けて頂けないでしょうか。

人を介する事により、こじれずにすんだ状況を私は数多く見ています✨

終わりに

在宅介護は本当に終わりのないマラソンのようなものです。

私は現場を通してお一人でたくさん背負いながら、必死に走り続けている介護者の方ともよくお会いします。

正直言って、簡単な事は何一つなく目に見える正解もわかりにくいと思っています。

ですが、本当に本当にすごい事だと心から尊敬しています。

そんな素晴らしい方々に少しでもお力になれればと思い、今回は敬意の念も込めながら在宅介護の私が感じている事をお伝えさせて頂きました。

皆様の人生に少しでもお力添えが出来ることを心から願っています。

ご質問やご意見などが御座いましたら下記にご連絡下さいませ。最大限のサポートをさせて頂きます。

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