痛みについて【腰椎圧迫骨折編】

訪問リハビリ

こんにちは😁“いが”です^^

私は年間100名以上の患者様が入れ替わる総合病院の回復期病棟で4年、その後在宅のリハビリへと分野を移し社内で1番の訪問件数をこなしながら5年目を迎えています。

今回は訪問リハビリを依頼される方に多い腰椎圧迫骨折の痛みについてお伝えさせて頂ければと思います。

現場で実際にご利用者様にお会いして解決したいことの上位に上がるのがこの“痛み”についてです。

「動くと痛いからあんまり動けなくて体力が落ちてきた」
「今は落ち着いてるけどきっとまた痛くなるのが怖い」

このようなご意見を多く頂きます。

このご利用者様の根本的な部分にある不安は、“痛みの原因が分からず正体不明なもの“であるからと私は考えます。

リハビリを通して、体力アップや運動を行うと少なからず体への負担はかかるものです。

元気な人でも沢山動いた翌日には筋肉痛になったりしますよね。でも、この筋肉痛には大きな不安はきっとないはずです。

数日もすれば良くなることがわかっているからです。

この、痛みというものを正しくご理解頂くことで少しでも皆様の不安が解消され、リハビリに全力で取り組めるキッカケになれれば嬉しいです。

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腰椎圧迫骨折の痛みは2種類

「動くともっと悪くなるんじゃないか」
「安静にしているのにどんどん痛みがましている気がする」

私が過去に担当した方の多くは、最初このように不安を抱えられています。

私の感想としては、ご利用者様は“痛み”というものを必要以上に怖がってしまっている事が多いように感じます。

これは、まだ無理をしない方が良い痛みなのか、それとも回復に向かっている途中の痛みなのか。

その違いを訪問リハビリの初日にお伝えさせて頂くと、多くの方は安心してリハビリに取り組んで頂き、積極的に運動もして下さるようになります。

では、その痛みの判別方法ですが非常に簡単です。

あまり無理をしない方が良い場合の痛みとは、”ズキズキと刺すような感じで、ここが痛いとピンポイントで場所を表せる痛み“です。

これは、骨折した骨自体の痛みとなりますので骨が治るまでは無理はせずに、リハビリの運動も軽めに行います。

ちなみに、全く動かない事は、筋力を弱めてしまうのでお勧め出来ません。

なぜかと言うと、筋力で骨への刺激を和らげたり守ったりしているからです。
その筋肉が弱ってしまうと、骨を守る鎧も弱ってしまい、ダイレクトに骨へ刺激が伝わってしまいます。

そして、リハビリを頑張っても良い痛みとは、”ズシンズシンと重だるい感じで、全体的にぼやっとした痛み“です。

これは、周りの筋肉が骨を守るために過剰に働いてしまっている為に起こる痛みになります。

この場合には、骨自体は治っていることが多い為、積極的なリハビリを行なっていきます。

ただし、安静にして毎日生活していた為に筋肉が弱っており、リハビリ後に筋肉痛が起こる場合が多いです。

この筋肉痛になるであろう状況を事前にお伝えしていないと、「運動をしたから痛みが出た」と誤解をさせてしまうので、私はこの説明を大切にしています。

私の経験からではありますが、基本的に筋肉の痛みはマッサージと適切な運動により徐々に少なくなっていく傾向が多いですので、ご安心頂ければと思います。

腰椎圧迫骨折の方とのリハビリ例

70代後半の女性で、2人のご姉妹と3人暮らしをしていました。

腰椎圧迫骨折により病院から退院した後もご自宅のベッドからほとんど動けず、なんとかおトイレには伝い歩きで行くが、痛くて痛くてどうしようもないというご利用者様を担当させて頂きました。

私はまず最初に痛みの種類の確認をさせて頂くと、ズシンズシンと重たい痛みでした。

なので、最初にマッサージをしながら痛みの種類についてお伝えさせて頂き、徐々に筋肉もほぐれてきたタイミングで、軽めの運動から実施していきました。

いきなり激しい運動を行うことは、気持ちが付いてきませんので控えます。

信頼関係が構築されるまでは、マッサージと軽めの運動で様子を見ますが、大体1・2回の介入で痛みが和らぎ運動量を増やしていける印象です。

そのようにアプローチしていくと、マッサージにより筋肉の痛みが解消されていき、さらに運動により筋肉の鎧もまとえるようになりますので、ご利用者様は2倍の改善に感じて頂けることもあります。

そうして、徐々に運動量を増やしていくと、お部屋の中での歩行による移動も痛みなく楽になります。

短い距離の移動が出来るようになると、次は徐々に移動距離を伸ばして行きます。

そうして、お部屋での移動距離も多くなっていくと、次に外の歩行へ取り組みました。

最初は家の周りのみ実施し、徐々に距離を伸ばします。

そして、最終的には約50分以上の歩行が出来るようになり、ご姉妹と街へ遊びに行くことやデイサービスへ通えるようになりました。

終わりに

痛みの1番の天敵は実は運動ではなく“知らない“という事です。

知らないことへの恐怖は痛みを何倍にも大きくさせて皆様を襲ってきます。

今回の内容が少しでも皆様の安心に繋がると嬉しく思います。

ご質問やご意見などが御座いましたら下記にご連絡下さいませ。最大限のサポートをさせて頂きます。

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